郷土の誉れ―囲碁名人

 我郷土には碁伯 四宮米蔵と云う人物が輩出している。
 江戸期享和から文政の頃、賭碁をしながら諸国を遊歴し囲碁四家の本因坊・
 安井・井上・林の中,最も格式の高い家元でもある本因坊に手合を申しこんだ
 のである。
 本来相手にもしてもらえない家元に対し、名もない一介の賭囲碁師ごときが
 当時の藩主 蜂須賀斎昌の後押しで本因坊当主 元丈の跡目 丈和と対戦す
 ることになったのである。
 結果は十面対局し米蔵の四勝五負一持碁に終わり本因坊より三段の免許を授
 けられた。その後再び四段授与となり故郷に錦を飾る事となったのである。
 賭碁師となり田舎廻りの素人大関と称せられ、その稼ぎ金は三千両を越えた
 と云われている。
 墓所は我郷にあり囲碁に携わる人の墓参が現在も続いている。興味のある方
 はお参りして下さい。
       ナイトフロント  平野でした